さくら パーフェクトコーデ?

2017年4月11日

サクラで染めた糸で織った布で

ショールは地衣類=ウメノキゴケの紫

桜の枝についたウメノキゴケと、ウメノキゴケで染めた紫色のショール

先日、息子の入学式があって、上の写真のジャケットを着て出かけました。桜で染めた糸で織った布で作ったものです。この桜色のジャケットを着て、地衣類で染めた紫色のショールを巻いて桜を見ながら歩いていたら、桜と一緒にジャケットの写真を撮っておきたくなりました。
実は、これは20年ほど前に、母が桜で染めた絹糸を織って作ってくれたものです。本当は下にセミタイトスカートもセットになっているのですが、20年の間に体に余計な肉がついてしまってウエストが入らなかったので、今回は違うスカートを合わせました。
生地は桜の花の色より暖色系の色合いのピンクベージュで、自然な色のためかピンクといっても派手すぎる感じがせず、しかし適度な華やかさがあります。そして、絹なのででとても軽くて着心地がよく、形もシンプルなので、きっとこれからも流行をあまり気にすることなく着続けられると期待しています。おばあちゃんになっても、春にはこのスーツを着てお出かけしたいなあと思っています。
そして、併せてよく使うのが、写真の紫色のショールです。これは、ウメノキゴケという地衣類で染めた絹糸で織ったものです。ウメノキゴケというのは、3枚目の写真に写っている、桜や梅の木によく付着している薄い緑色の地衣類です。これを採集してアンモニアとオキシドールに付けておくとこのような紫色が出るのです。このようなコケのようなものから、こんなにきれいな紫色が出るというのが本当に不思議です。残念なことに太陽の光に弱い、とてもデリケートな色素なので、(日に当たるところに長いこと置いておくと、色が抜けて白くなってしまうのです)販売したりはできないと思うのですが、本当にきれいな色なので、紫などは普段身に着けることがない私も、このショールは重宝しています。
自然の中でも桜の木とウメノキゴケは一緒に暮らしているので、桜のジャケットとウメノキゴケのショールというのは、私が思うに、かなりのパーフェクトコーデなのではないでしょうか。説明しないとわからない、そして絶対流行しない、かなりマニアックな世界ですが・・・。

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