京都の梅 青谷の城州白で梅干しを作っています。

2017年7月4日

今、収穫の真っ盛り。城陽市青谷の梅-城州白。晩生品種です。

水につけると、実が透き通って見えるのが不思議です。

2日くらい経ったところです。だいぶ水が上がってきました。

 京都府の城陽市には青谷という梅の産地があります。梅は和歌山の南高梅が有名ですが、こちらで主に作られている品種は城州白というもので、実の形が少し楕円形で先端がとがっており、とても香りが良いのです。城陽市はお隣ですが、スーパーなどで並んでいる梅は南高梅ばかり。せっかくなので地元の梅でと思い、青谷に梅を買いに行きました。
 JR奈良線の山城青谷の駅から徒歩5分くらいのところに青谷梅工房というお店があります。主に梅や梅を使った製品の販売をしています。店頭では梅の箱づめ作業の真っ最中で、近隣の農家さんから集まってきた梅の、プラムのような甘い香りで満たされていました。プラムのような、桃のようなすごく良い香りがしておいしそうなのに、このまま食べられないというのが不思議です。熟すと全体的に黄色っぽくなる品種らしいです。梅干し用ということで、少し熟した黄色っぽいところを2㎏いただきました。
 古くから梅の産地として有名だった青谷ですが、最近は後継者不足もあり、梅林の存続が危ぶまれているような状況らしいのです。青谷梅工房では青谷の城州白を存続させ、その素晴らしさを広めてゆきたいという思いからいろいろな活動をされています。
 子どもたちが小さかったころには、自然観察会や梅林の手入れなどの活動に参加させていただいたことがありました。(「城陽生き物調査隊」の活動で、青谷梅工房はその活動の中から生まれました。)自然の中でいろいろな体験ができ、年配の方々から昔の遊びを教えていただいたり、梅の剪定の仕方を教えていただいたり、そういえば梅の収穫に行ったこともありました。
 そのご縁で、お祭りのポスターを描いたり、商品のラベルを描かせていただいたり、お祭りでポストカードを販売させていただいたりと、イラストでお手伝いさせていただく機会をいろいろいただきました。また、月に一度発行される機関紙にイラストと文を2年間にわたって連載させていただいており、その時にはとても良い経験をさせていただきました。
さらに、切り落とした古い枝や、幹に付いているウメノキゴケをいただいて母が染織に使ったこともありました。梅工房の暖簾は母が青谷の梅を使って染めた糸を織って作ったものです。
 子どもが小学校の3年生くらいになってスポーツを始めると、土日がほぼその活動一色になり、それ以外のことにはなかなか参加できなくなりました。梅工房さんの活動にも参加しなくなって久しいのですが、こちらの「梅びしお」がとてもおいしくて、時々近くを通った時に立ち寄って購入しています。今はインターネットでも買えるようになって便利になったのですが、お店に寄って商品のラインナップが増えているのを見せてもらったり、近況を伺ったりするのが一つの楽しみになっています。こちらの梅びしおや梅干しのパッケージの横向きの和服女性のイラストを描かせていただいたこともあり、自分のイラストの載った商品が店頭に並んでいるのを見るのも、何となく嬉しく、その商品たちに、頑張ってね、と声をかけたくなります。
 家に帰ったらまず梅を水洗いして、しばらくあく抜きのために水につけておきます。梅の実の表面に生えている細かい産毛のせいなのか、水につけると梅の実の表面が透き通ったように見えて、不思議な美しさです。その後、水分を取って一つ一つ爪楊枝でヘタを取り除き、ホワイトリカーをまぶします。今回は塩は350g。塩の半量をまず梅全体にまぶします。そして、梅を、ホワイトリカーで拭いて消毒した容器に入れていきます。敷き詰めるように入れていき、一段ごとに残りの塩を入れていきます。最後に入れる塩を多めに入れるとよいそうです。(NHKきょうの料理 1999年6月版のレシピを参考にしました)あとは重石をして、容器の口を占めて、暗くて涼しい場所に置いておきます。しばらくしたら赤紫蘇を入れて、その後土用干しをして、1年くらいしたら食べごろということですが、前に作った時には1年待たずに食べ始めてしまいました。それでも、時期が早かったためなのか、それとも城州白の果実の特徴なのか、少しフルーティーな感じがして家族にはかなり評判が良かったです。
 お店で売っている梅干しは、マイルドな味のものが多いように思うのですが、私は梅と塩とシソ!という感じのシンプルな酸っぱい梅干しが好きです。今年もうまくできるとよいのですが…。

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草木染めの魔法つかい®

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染・織・描【草木の色と水の彩】中の人

ネットショップ【ハンサムなマフラーの店】店主

母親が染織家で幼いころより草木染めや手織りが生活の中にありました。今は母に習いながら、自分も草木染めや手織り、糸紡ぎなどにはまる日々です。

母に巻き込まれながら蓄積してきた、染織まわりのいろいろなことについて発信中。ちょっととっつきにくいイメージの草木染めや手織りを、身近に感じてもらって、楽しんでいただきたいと思っています。

染織&縫製・デザイン・イラスト・販売その他担当。

猫好き。

草木の色と水の彩(くさきのいろとみずのいろ)は、草木染などで自然の色を扱う人=「草木の色」と、水彩で絵を描く人=「水の彩(いろ)」が一緒に作るお店という意味を込めた屋号です。

糸紡ぎの実演などの場で、物語みたいとか魔法みたいと言われることと、染織の様子を改めて見ると確かに魔法使いみたいと思ったことから、【草木染の魔法使い®】を肩書に。物語のように楽しんでいただけたら嬉しいです。

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